モナド新書014
被差別部落の真実2 だれが部落民となったのか
被差別部落の真実2 だれが部落民となったのか
小早川明良(こばやかわ・あきら)著
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- 2022年6月2日発行
- 新書判/並製 173mm×108mm/248頁
- ISBN9784931344525
- 定価:本体 980円+税
大反響を呼んだ『被差別部落の真実』の第2弾!!
6千部落2百万人が苦しむ部落差別は、だれが、なんのために生みだしたのか?
近世賤民集落となんのかかわりもない地が、明治以降、被差別部落となり、近世賤民の系譜をもたない人が、明治以降、被差別部落民となっている事実から、解明する。
それは「江戸時代の身分差別が残った」のでも「ケガレにかかわる職業集団の子孫」でもない!
近世からの系譜や血筋でいくらかんがえても、部落差別はわからない。被差別部落は、明治国家が近世賤民の軍事力解体にはじまる。
格安で使える産業予備軍のプールとして、近世賤民コミュニティを手がかりに再編成され、炭鉱産業や海軍基地では、あらたな部落がつくられていく。「封建意識」「ケガレ意識」の名残りであるようにみえている被差別部落は、低賃金の沈め石を必要とする資本制によって生みだされた。
資本制社会が被差別部落を「必要とする」メカニズムを、明治以降あらたに形成された部落、あらたに部落民となった人びとを実証的に検証する。
< 目次 >
プロローグ 部落差別とは?
1章 被差別部落の境界
2章 だれが被差別部落民となったのか
3章 近代と被差別部落
4章 戸籍制度と部落差別
5章 カミングアウトとアウティング ――部落出身を名乗ること
6章 現代の融和主義――「同和はこわい考」批判
1章 被差別部落の境界
2章 だれが被差別部落民となったのか
3章 近代と被差別部落
4章 戸籍制度と部落差別
5章 カミングアウトとアウティング ――部落出身を名乗ること
6章 現代の融和主義――「同和はこわい考」批判
著者紹介
小早川明良(こばやかわ・あきら)
広島県在住。 特定非営利活動法人「社会理論・動態研究所」理事・研究員。おもな著書に『被差別部落の真実』『被差別部落像の構築 作為の陥穽』ほか。